漢方大辞典

髪のお悩み

抜け毛

2026年9月12日

「抜け毛」は、年齢のせい・季節のせいだけではなく、遺伝、ホルモン、栄養状態、甲状腺などの病気、自己免疫、強いストレスや発熱後など、原因がかなり多岐にわたります。まず原因を見極めることが重要です。

  • 最近、シャンプーのときに髪がたくさん抜ける
  • 分け目が目立つようになった
  • 以前より髪が細くなった
  • 秋になると抜け毛が増える気がする

抜け毛の主な要因

1. 男性型・女性型脱毛症

遺伝的要因や男性ホルモンの影響などによって、毛包が徐々に小さくなり、髪が細く短くなっていくタイプです。

2. 休止期脱毛(びまん性の抜け毛

強いストレス、発熱を伴う病気、手術、急激な体重減少、出産などをきっかけに、数か月後から抜け毛が増えることがあります。
休止期脱毛と呼ばれ、多くの場合は原因となった負担から回復すると、時間をかけて改善していきます。

3. 栄養不足

髪をつくるためには、エネルギーやたんぱく質だけでなく、鉄、亜鉛などさまざまな栄養素が必要です。

4. ホルモン・甲状腺などの影響

甲状腺疾患などでは、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりすることがあります。
女性では、妊娠・出産や更年期など、ホルモン環境の変化が髪の状態に影響することもあります。

漢方的にみる抜け毛の主な要因

1. 血虚(けっきょ)タイプ

髪を養う「血」が不足していると考えるタイプ。

  • 特徴・症状:髪が細い、パサつく、抜け毛が増える、白髪が増えたように感じる、肌も乾燥する、爪が割れやすい
  • 養生法:良質なタンパク質を毎食取り入れる、睡眠時間を確保する、目の使い過ぎや過度な疲労を避ける
  • おすすめ食材:黒ごま・黒豆・卵・牡蠣・赤身肉・ほうれん草・小松菜・にんじん

2.  腎虚(じんきょ)タイプ

年齢とともに髪が細くなる、白髪が増える、ボリュームが減る場合などに、腎の弱りという視点を持ちます。

  • 特徴・症状:髪が細くなる、髪のボリュームが減る、白髪が増える、腰や膝が弱くなった、疲れやすい
  • 養生法:睡眠不足を続けない、過労を避け、休息をしっかり取る、年齢に合った無理のない生活リズムをつくる
  • おすすめ食材:山芋、黒ごま、黒豆、海藻、牡蠣、魚、卵、豆類

3.  気血両虚(きけつりょうきょ)タイプ

「血」だけでなく、体を動かす「気」も不足しているタイプ。

  • 特徴・症状:抜け毛、髪が細い、疲れやすい、食欲がない、顔色が悪い、朝からだるい、少し動くと疲れる
  • 養生法:まずは食事と睡眠を整える、少量でも栄養価の高い食事を摂る、疲れているときは運動より休息を優先、冷たいものより温かい食事を中心にする
  • おすすめ食材:米・山芋・卵・鶏肉・魚・大豆・かぼちゃ・にんじん

季節ごとの養生

春(肝を整える季節):環境変化とストレスから「血」を守る

  • 特徴:抜け毛が増える、髪のボリュームが減ったように感じる、頭皮が敏感になる
  • 養生法
    • 睡眠時間を確保する、朝食を抜かない
    • 軽い運動をする、ストレスを溜め込まない
  • おすすめ食材:菜の花・小松菜・ほうれん草・にんじん・卵・魚・黒ごま

夏(炎症と消耗を防ぐ季節):紫外線・汗・冷房から髪と頭皮を守る

  • 特徴:頭皮のベタつき・かゆみ、髪が細く感じる、紫外線による髪のパサつき
  • 養生法
    • 帽子や日傘などで紫外線対策、汗をかいたら頭皮を清潔にする
    • 冷房の効きすぎに注意、水分をこまめに摂る
  • おすすめ食材:トマト・オクラ・枝豆・豆腐・魚・豚肉・卵

秋(乾燥と回復の季節):「夏のツケ」が髪に出やすい時期

  • 特徴:シャンプー時の抜け毛が増える、枕やブラシにつく髪が増える、髪全体のボリュームが減る
  • 養生法
    • 睡眠を優先する、温かい食事を増やす
    • 極端な食事制限をしない、頭皮を乾燥させすぎない
  • おすすめ食材:山芋・れんこん・きのこ・ごま・魚・卵・豆類

冬(冷えを防ぎ血流を守る季節):血流と「腎」をいたわる

  • 特徴:頭皮が乾燥する、フケやかゆみが出る、髪がパサつく
  • 養生法
    • 首・肩・頭を冷やしすぎない、温かい食事を摂る
    • 入浴で体を温める、睡眠をしっかり取る
  • おすすめ食材:黒ごま・黒豆・山芋・牡蠣・魚・卵・根菜・大豆製品

一陽館薬局ならではのサポート

抜け毛は、男性型・女性型脱毛症、休止期脱毛、円形脱毛症、甲状腺疾患、栄養不足、頭皮の炎症など、さまざまな原因があります。
また、髪・頭皮の状態、食事、睡眠、疲れ、ストレス、年齢による変化など、その方の生活習慣も大きく影響します。

一陽館薬局では、症状だけをみるのではなく、その方の体質や生活習慣を伺い、お一人おひとりの体質に合わせた漢方薬と養生法をご提案し、
身体づくりをサポートしています。

「年齢だから仕方ない」とあきらめる前に、ぜひ一度ご相談ください。