生理にともなう不調

よくある症状

生理前:月経前症候群「PMS」

生理に向けて3~10日ほど前から起きる、お腹の違和感、イライラしたり気分がゆううつになったり、乳房が張って痛い、頭痛、不眠、むくみ、眠気など、ホルモンバランスの変化により起きる不調。

生理痛・生理中:生理痛、月経困難症

生理痛は感じないか、軽い違和感程度が一般的ですが、毎回鎮痛剤が手放せないほどの痛みや、激しい嘔吐や頭痛、寝込んでしまうなど、日常生活に支障が出る場合は婦人科系疾患の可能性も考えられます。

生理不順、無月経

生理周期は、25~35日が正常範囲とされますが、短すぎたり、長すぎたり、生理から生理までの間隔が一定しない場合は、排卵やホルモンバランスの乱れなどが考えられます。

漢方では

生理周期の乱れの原因として、慢性的な疲労やダイエットなどによる「血虚」(=体内の「血」の不足)、ストレス過多などによる「気滞」(=「気」の流れが停滞)などが考えられます。
「気」の巡りが悪いとさらに緊張により「肝」の働きが乱れて、情緒にも影響します。
生理痛は、血液がドロッとして血塊を含むような状態である「瘀血」により、子宮壁からはがれ落ちた子宮内膜と血液を一緒に押しだそうとして収縮する際に痛みを生じると考えられます。

漢方相談

原因と体質により、「気」「血」「水」の流れを整える処方と同時に、カウンセリングで日ごろのストレスやひとりで抱えるお悩みもじっくりとお話いただくことができます。

養生

「冷え」と「血流悪化」の悪循環は、体全体の機能や新陳代謝の低下を助長しやすくなるため、特に下腹部・腰・足首・首元などを冷やさないように気をつけましょう。

【周期で変動する女性ホルモンが体調安定のポイント】

女性ホルモンには、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」があり時期によって分泌量が変化します。

【自律神経の乱れが不調のもとに】

ストレスや疲れ、食生活の乱れ、睡眠不足などで視床下部からの指令が影響を受けると、ホルモンバランスが乱れ、生理前の心身の不調や、生理不順などが起こりやすくなります。