漢方大辞典
萎縮性胃炎
2026年2月25日

萎縮性胃炎は、胃の粘膜が薄くなり、慢性的な炎症や消化不良を伴う状態です。
上腹部の不快感や痛み、食後の膨満感、吐き気や食欲不振、胸やけなど、日常生活に影響を与えることがあります。
- 食欲がわかない、すぐにお腹いっぱいになる
- 胃もたれ・げっぷ・胸やけが続きやすい
- 顔色が青白い、または土色っぽい
- 舌の色が淡く、苔が少ないまたはべったり湿っている
- 顔色が青白い、または土色っぽい
- 慢性的に便が軟らかい、または下痢しやすい
萎縮性胃炎の主な要因
1. ヘリコバクター・ピロリ感染(最も重要な原因)
胃酸分泌は以下でコントロールされています。迷走神経(副交感神経)ガストリン(ホルモン)ヒスタミン問題が起きると、ストレス、緊張状態が長引く、
不規則な生活により「胃酸スイッチが入りっぱなし」になります。
2. 自己免疫性胃炎
仕事・人間関係のストレス、睡眠不足、不安・緊張
・交感神経優位
・胃粘膜血流低下
・防御力低下+胃酸刺激増加
結果、胸やけ・胃痛・空腹時痛が出やすくなります。
3. 長期の慢性炎症刺激
ピロリ菌は胃粘膜に慢性炎症を起こす。胃の部位によっては、胃酸が過剰に出る、または調節が乱れる。特に十二指腸潰瘍型では、胃酸分泌が過剰になりやすいと
されます。
4. 腸内細菌バランスの変化
胃は本来、粘液、血流、プロスタグランジンで守られていますが、防御が壊れる原因として、加齢、ストレス、薬剤、栄養不足あり、胃酸が「攻撃」に転じる事が
あります。
漢方的にみる萎縮性胃炎の主な要因
1. 脾胃虚弱タイプ
- 特徴・症状:消化吸収力が低下し、胃の働きが弱く、膨満感や疲労感が出やすい
- 養生法:冷やす食材や胃の熱を和らげるものを摂取し、辛いもの・刺激物・アルコールを控える
- おすすめ食材:梨、りんご、バナナ、冬瓜、きゅうり、トマト、緑豆、はと麦、豆腐、菊花茶、麦茶、白湯
2. 陰虚タイプ
・ストレスによる胃の気逆
- 特徴・症状:胃の潤いが不足し、胃酸の分泌が減少、胸やけや消化不良が起こりやすい
- 養生法:気の流れを整える食材とリラックス習慣を取り入れる
- おすすめ食材:セロリ、しそ、陳皮、香味野菜、山芋、大根、人参、ほうじ茶、ラベンダー茶、カモミール茶
3. 気滞タイプ
・消化吸収力の低下
- 特徴・症状:ストレスや感情の変動により、胃の気の流れが滞り、痛みや不快感が増す
- 養生法:消化にやさしく、胃を温める食材で脾胃を補う
- おすすめ食材:山芋、かぼちゃ、さつまいも、にんじん、鶏肉、白身魚、大豆製品、おかゆ、うどん、温かいスープ
4. 陰虚胃熱タイプ
・体の潤い不足で胃に熱がこもる
- 特徴・症状:口の渇き、胃もたれ、胸やけ、便秘気味、口内炎
- 養生法::体の潤いを補い、胃熱を鎮める
- おすすめ食材:梨、白きくらげ、百合根、山芋、豆乳、蜂蜜(少量)、黒ごま、緑豆、菊花茶、麦茶
季節ごとの養生
春(風の季節):「巡らせる」ことが最優先
- 特徴:肝は気の流れを司るため、春は気の滞りが起こりやすく、ストレスや環境の変化で胃の不調が出やすくなります。
- 養生法
- 軽いウォーキングやストレッチ、深呼吸で気を巡らせる
- 朝の散歩で陽の気を取り入れるとより効果的
- おすすめ食材:青菜(ほうれん草・小松菜)、香味野菜、黒ゴマ、胡麻油
夏(心の季節):休ませる・冷ましすぎない
- 特徴:心は血液循環や精神状態に関係します。暑さや睡眠不足で消化力が低下し、胸やけや疲労感が出やすくなります。
- 養生法
- こまめな休養、昼寝や短時間のリラックスで心身の熱を冷ます
- 熱い日には直射日光を避け、涼しい場所で過ごすことも大切
- おすすめ食材:きゅうり、冬瓜、トマト(加熱がおすすめ)、豆腐、緑豆
秋(肺の季節):潤して整える
- 特徴:秋は乾燥の季節で、胃の潤いも不足しやすく、胸やけ・便秘・口の渇きなどが出やすくなります。
- 養生法
- 加湿器や濡れタオルで室内の乾燥を防ぐ
- 軽めの運動やヨガで気血の巡りを整える
- おすすめ食材:白きくらげ、山芋、れんこん、白ごま、梨(加熱)、百合根
冬(腎の季節):温めて蓄える
- 特徴:腎は生命力の源であり、冬は冷えや疲労で胃腸の働きが落ちやすい季節です。
- 養生法
- 腰や下腹部を温め、ゆったりとした休養を取る
- 無理な冷えや過労を避け、睡眠・食事・運動のリズムを守ることで胃の萎縮や消化不良を防ぐ
- おすすめ食材:根菜、黒豆、羊肉、クコの実、かぼちゃ、にんじん、生姜(少量)、白菜、鶏肉
一陽館薬局ならではのサポート
萎縮性胃炎は、胃の粘膜が薄くなることで起こる慢性的な胃の不調です。胃の働きと体全体のバランスの乱れが関わり、症状は日常生活にささやかなストレスとして現れることがあります。症状を放置すると慢性化することもあるため、早めのケアが大切です。
一陽館薬局の目的は、薬だけに頼るのではなく体が本来持つ“整える力”を引き出すこと、症状を抑えることではなく、“揺れにくい胃”を育てることです。
萎縮性胃炎でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。


