漢方大辞典

胃腸に関するお悩み

小腸内細菌増殖症

2026年3月23日

小腸内細菌増殖症は、本来少ない小腸内の細菌が異常に増えることで、消化・吸収や腸の機能に影響を与える状態です。

  • お腹の張りやガスがたまりやすい
  • 睡眠不足や不規則な生活が続きやすい
  • 胃腸が弱く、食べ過ぎ・飲み過ぎで不調を起こしやすい
  • 舌が赤い、または白い苔が厚くついている
  • 冷えやすく体力が落ちると口内炎が悪化する

小腸内細菌増殖症の主な要因 

1. 腸の運動低下

ストレス・不安・緊張・自律神経の乱れこれらが脳から腸へ信号として伝わり、腸の運動異常、腸の過敏性、分泌異常を引き起こします。

2. 腸の知覚過敏

腸の感覚神経が過敏になっていることが多く、通常なら感じない腸の動きでも、腹痛、張り、不快感として強く感じてしまいます。これは神経伝達物質の異常、
腸神経系の過剰反応によるものと考えられています。

3. 腸内細菌叢(腸内フローラ)の乱れ

善玉菌の減少、ガス産生菌の増加、腸内炎症の軽度亢進など。これにより腸内ガス増加、腸運動異常、炎症性サイトカイン増加が起こり、症状を引き起こします。

4. 軽度の腸粘膜炎症

微弱な炎症が存在するため、免疫細胞の軽度増加、炎症性物質の分泌、腸粘膜バリア機能低下。これにより腸の感受性が高まり、症状が起こりやすくなります。

漢方的にみる小腸内細菌増殖症の主な要因

1. 脾胃虚弱タイプ

  • 特徴・症状:消化能力低下 → 食物滞留 → 腸内発酵・細菌増殖
  • 養生法:食べ物の消化吸収を助けることが重要
  • おすすめ食材:白米、山芋、豆腐、人参、大豆製品

2. 気滞タイプ

  • 特徴・症状:腸の蠕動低下 → 消化不良やガス発生
  • 養生法:ストレスや感情の抑圧を開放し、リラックス時間を確保
  • おすすめ食材:陳皮、セロリ、しそ、ラベンダー・カモミール茶

3.  湿邪タイプ

  • 特徴・症状:消化機能低下、腸内の細菌バランス乱れ
  • 養生法:脂っこいものや冷たい飲食を控え、腸内環境を整える
  • おすすめ食材:はと麦、冬瓜、緑豆、とうもろこしのひげ茶

4. 陰虚タイプ

  • 特徴・症状:体内の水分・潤い不足 → 腸の潤滑作用低下
  • 養生法:適度な水分を取り、食事で体力を補い、軽い運動で気血を巡らせる
  • おすすめ食材:白米、山芋、豆腐、人参、大豆製品

季節ごとの養生

春(風の季節):「巡らせる」ことが最優先

  • 特徴:春は「肝気」が高ぶりやすく、自律神経の乱れが消化管に影響しやすい季節です。ストレスで腸のぜん動が乱れ、ガスや腹部膨満を悪化させることがあります。
  • 養生法
    • 暴飲暴食を避け、少量ずつよく噛んで食べる
    • 深呼吸・ストレッチでストレスを緩和
  • おすすめ食材:春野菜(セロリ、菜の花、タケノコ)、陳皮、ハーブティー(カモミール、ラベンダー)

夏(心の季節):休ませる・冷ましすぎない

  • 特徴:夏は「湿」と「熱」がこもりやすく、腸内環境が乱れやすい時期。発酵や腐敗が進みやすいため、ガスや下痢が悪化しやすいです。
  • 養生法
    • 適度に汗をかく運動で「湿」の滞りを防ぐ
    • 消化にやさしい軽食を心がける
  • おすすめ食材:冬瓜、きゅうり、緑豆、とうもろこしのひげ茶、はと麦

秋(肺の季節):潤して整える

  • 特徴:秋は乾燥で「肺」と「大腸」に負担がかかり、小腸との連動で便通や腹部の不快感が悪化しやすくなります。
  • 養生法
    • 加湿器や濡れタオルで室内の乾燥を防ぐ
    • 規則正しい生活で腸のリズムを整える
  • おすすめ食材:梨、白きくらげ、山芋、豆乳、はと麦

冬(腎の季節):温めて蓄える

  • 特徴:冬は「寒邪」が腸を冷やし、脾腎の働きが弱ることで消化力が低下し、腸内細菌バランスが乱れやすくなります。
  • 養生法
    • 睡眠を十分にとり、腸の修復を促す
    • 腸や下腹部を温める(腹巻や温かい飲食)
  • おすすめ食材:生姜、黒豆、クコの実、山芋、羊肉、ねぎ、黒豆

一陽館薬局ならではのサポート

小腸内細菌増殖症(SIBO)は、本来細菌が少ないはずの小腸に過剰な細菌が増殖することで、腹部膨満感、ガス過多、下痢や便秘、栄養吸収障害などを引き起こす疾患です。腸管運動低下、胃酸分泌低下、回盲弁機能不全、腸内環境の乱れ、抗生物質の使用歴、ストレスによる自律神経異常などが発症要因として知られています。

一陽館薬局では、「細菌を減らす」だけでなく、「増えにくい環境をつくる」ことを重視します。そのために、腸の蠕動リズムの回復、胃酸・消化酵素のサポート、腸粘膜の修復、腸内フローラの再構築といった観点から季節や体質に応じた養生法に加え、生活や食事の改善ポイントを具体的にアドバイス。漢方と日常養生を組み合わせることで、再発しにくい体づくりと症状の緩和を両立するサポートを行っています。
季節の変化や日々のストレスに左右されやすい小腸内細菌増殖症も、一陽館薬局のきめ細やかなご提案で、体質改善と腸内環境の安定を目指すことができます。

小腸内細菌増殖症でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。