漢方大辞典
尋常性乾癬
2026年2月14日

皮膚が赤くなり、銀白色の鱗屑(ふけ状の皮膚)がはがれる慢性皮膚疾患です。自己免疫の異常や遺伝的素因が関与し、悪化因子も多くあります。
- ストレスや緊張をため込みやすく、心身のバランスを崩しやすい
- 皮膚が乾燥しやすく、赤みやかゆみが出やすい
- 血行が悪く、手足の冷えやむくみを感じやすい
- 便秘や胃腸の不調が多く、体内に熱や老廃物がこもりやすい
- 舌が赤く、苔が厚い・または黄みがかっていることが多い
- 家族にも皮膚トラブルやアレルギー体質がある
尋常性乾癬の主な要因
1. 感染症(風邪、咽頭炎など)
2. 皮膚刺激・怪我
3. 免疫異常
4. 胃粘膜防御機構の低下
漢方的にみる尋常性乾癬の主な要因
1. 血燥タイプ
・血の潤い不足により皮膚が乾燥し、鱗屑が増える状態。過労、加齢、栄養不足、長期病歴で起こりやすい。
- 特徴・症状:乾燥が強く、皮膚が粉を吹く、つっぱり感、ひび割れ、冬に悪化しやすい、皮膚が薄く敏感
- 養生法:加湿・保湿を徹底、入浴後は保湿ケアを丁寧に
- おすすめ食材:黒ごま、山芋、白きくらげ、卵、なつめ、クコの実、サーモン、くるみ
2. 血熱タイプ
・血に熱がこもり、皮膚に強い炎症を生じる状態
- 特徴・症状:赤みが強い皮疹、熱感・かゆみ・ほてり、急性悪化しやすい、のぼせ・口渇がある
- 養生法:気の流れを整える食材とリラックス習慣を取り入れる
- おすすめ食材:セロリ、しそ、陳皮、香味野菜、山芋、大根、人参、ほうじ茶、ラベンダー茶、カモミール茶
3. 脾胃虚弱タイプ
・胃腸が弱く、栄養を皮膚に届けられない体質。
- 特徴・症状:皮膚の再生力が低下、慢性炎症がくすぶる、乾癬が治りにくい
- 養生法:消化にやさしく、胃を温める食材で脾胃を補う
- おすすめ食材:山芋、かぼちゃ、さつまいも、にんじん、鶏肉、白身魚、大豆製品、おかゆ、うどん、温かいスープ
4. 瘀血タイプ
・血流が滞り、皮膚の新陳代謝が低下し、症状が固定化
- 特徴・症状:皮疹が長期間治らない、色が暗赤色〜紫、冷え・肩こり・生理不順を伴う、再発を繰り返す
- 養生法::適度な運動、入浴で体を温める、冷え対策(腹・首・足)、長時間同じ姿勢を避ける
- おすすめ食材:玉ねぎ、黒酢、青魚、紅花茶、よもぎ、生姜(過剰は控える)
季節ごとの養生
春(風の季節):肝気ののびやかさを保つ
- 特徴:春は気温の変化が大きく、自律神経や肝の働きに影響しやすい季節です。肝気の滞りは皮膚の赤みやかゆみを悪化させます。
- 養生法
- ストレスをためず、深呼吸や軽い運動で気を巡らせる
- 夜更かしを避け、睡眠リズムを乱さない
- おすすめ食材:しそ、春菊、キャベツ、菜の花、大根、セロリ、しじみ
夏(心の季節):心火・湿熱を防ぐ
- 特徴:夏は暑さと湿気により「湿熱」がこもりやすく、皮膚症状の炎症や悪化が目立ちます。
- 養生法
- 冷房の風に直接当たらないよう注意する
- 十分な水分補給と発汗のバランスを意識
- おすすめ食材:苦味のある食材(ゴーヤ、緑茶、きゅうり、冬瓜)で清熱利湿
秋(肺の季節):乾燥を防ぎ潤いを養う
- 特徴:秋は乾燥が進み、皮膚のかさつきやかゆみが強くなりやすい時期です。肺の潤いを養うことが大切です。
- 養生法
- 加湿器や温かい飲み物で乾燥対策
- 深い呼吸で肺を養い、気血の流れを整える
- おすすめ食材:山芋、れんこん、白ごま、梨(加熱)、百合根、はちみつ
冬(腎の季節):腎と陽気を守る
- 特徴:冬は冷えで血流が滞りやすく、皮膚の新陳代謝も低下します。腎を補い体を温める養生が重要です。
- 養生法
- 下半身をしっかり温め、冷えによる血行不良を防ぐ
- 適度な運動で血行を促進
- おすすめ食材:かぼちゃ、にんじん、生姜(少量)、白菜、黒豆
一陽館薬局ならではのサポート
尋常性乾癬は、皮膚に赤みや厚み、白い鱗屑を伴う慢性炎症性疾患です。
西洋医学では、T細胞を中心とした免疫異常により炎症性サイトカインが過剰に産生され、皮膚の細胞が通常よりもはるかに速い速度で増殖することが原因と考えられています。
近年ではさらに、乾癬が単なる皮膚疾患ではなく、
慢性炎症体質・腸内環境の乱れ・ストレス・自律神経失調・代謝異常などと深く関わる“全身性炎症疾患”であることが分かってきました。
つまり、皮膚に現れている症状は「結果」であり、その背景には、体内環境の乱れという「原因」が存在しているのです。
同じ乾癬でも、炎症が強い方もいれば、乾燥が主体の方、ストレスで悪化する方、胃腸が弱い方など様々です。
一陽館薬局では、単に症状を抑えるだけではなく再発しにくい体質へ導くという“土台からの改善”を目指します。
尋常性乾癬でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。


