漢方大辞典

耳に関するお悩み

突発性難聴

2026年2月7日

突発性難聴は、突然片耳の聴力が低下する疾患で、場合によって耳鳴りや耳閉感を伴います。原因は明確でないことが多く、早期の対応が重要です。

  • 強いストレスや過労を抱えやすい
  • 睡眠不足や生活リズムの乱れが続きやすい
  • 緊張しやすく、自律神経のバランスが崩れやすい
  • 血流が悪く、肩こりや頭重感が多い
  • めまい・耳鳴り・耳の詰まった感じを伴いやすい
  • 舌の色が暗く、瘀血(血の巡りの滞り)の傾向がある

突発性難聴の主な要因

1. 内耳への血流障害(動脈硬化、高血圧、糖尿病など)

2. ウイルス感染による内耳の炎症

3. 自己免疫反応による内耳障害

4. ストレスや過労による発症誘因

漢方的にみる突発性難聴の主な要因

1. 肝気鬱結タイプ

・精神的ストレスや感情の抑圧により「肝」の働きが滞り、気の流れが悪くなる。

  • 特徴・症状:突発的な耳の閉塞感、耳鳴り、めまい、頭痛、胸脇の張り、イライラ。
  • 養生法:夜更かしを避け、血を消耗する生活を改める
  • おすすめ食材:黒ごま、黒豆、レバー(少量・良質なもの)、なつめ、クコの実、小松菜、ほうれん草

2.  瘀血阻滞タイプ

・血の巡りが悪く(瘀血)、耳に十分な栄養が届かず、急激な聴力低下を起こす。

  • 特徴・症状:耳の閉塞感、持続的な耳鳴り、頭痛や肩こり、舌が暗紫色で瘀点あり。
  • 養生法:心を休め、睡眠の質を整える
  • おすすめ食材:トマト(少量)、きゅうり(加熱)、緑豆

3.  腎精不足タイプ

・腎は「耳と骨を司る」ため、腎精が不足すると耳の働きが衰える。加齢や慢性疲労が関与。

  • 特徴・症状:聴力の低下、耳鳴り、腰や膝のだるさ、疲れやすさ、夜間の頻尿。
  • 養生法:温かく消化の良い食事で体力を補い、軽い運動で気血を巡らせる
  • おすすめ食材:白米(お粥・やわらかめ)、山芋、かぼちゃ、にんじん、大豆製品(豆腐・湯葉)、鶏肉(特にむね)、はとむぎ、小豆

4.  気血両虚タイプ

・消化吸収の弱りや慢性疲労で「気血」が不足し、耳に栄養が行き届かなくなる。

  • 特徴・症状:耳鳴り、めまい、倦怠感、顔色が白い、食欲不振。
  • 養生法:ぬるめ(38〜40℃)、長湯しすぎない、入浴後の保湿を必ず
  • おすすめ食材:白きくらげ、黒ごま、黒豆、なつめ、クコの実、山芋、湯葉、豆腐、卵(半熟・温かく)

季節ごとの養生

春(肝の季節):自律神経・ストレス・血流対策

  • 特徴:春は「肝」の働きが高まりやすく、ストレスや自律神経の乱れが耳の不調に直結します。
  • 養生法
    • 朝日を浴びて生活リズムを整える
    • イライラをためず、深呼吸やリラックス法を取り入れる
  • おすすめ食材:菜の花、セロリ、春菊(気の巡りを整える)、しじみ、あさり(血流サポート)、緑茶(抗炎症・抗酸化)

夏(心の季節):冷え・脱水・炎症対策

  • 特徴:夏は冷房や冷たい飲食により、内耳の血流低下・自律神経の乱れ・脱水による循環不良が起こりやすくなります。
  • 養生法
    • 冷房の風が耳や首に直接当たらないようにする
    • 水分は常温で少しずつ、冷たい飲食をとりすぎない
  • おすすめ食材:はと麦、冬瓜(湿の排出)、豆腐、トマト(体の熱を穏やかに冷ます)、うなぎ、鶏肉(疲労回復)

秋(肺の季節):神経回復・粘膜保護・滋養

  • 特徴:秋は乾燥が進み、**内耳や神経の潤い不足(陰虚)**が起こりやすくなります。夏の疲労が表面化し、聴覚神経の回復力が低下しやすい季節です。
  • 養生法
    • 軽い運動で血行促進、長時間同じ姿勢を避ける
    • 加湿器を利用して空気の乾燥を防ぐ
  • おすすめ食材:黒ごま、山芋、百合根(腎・神経の滋養)、れんこん、梨(加熱)(粘膜保護)、鮭、くるみ(神経サポート)

冬(腎の季節):冷え・腎虚・血流強化

  • 特徴:冬は冷えによる血流低下が起こりやすく、**内耳循環障害・腎虚(聴覚の弱り)**が悪化しやすい季節です。西洋医学的にも、末梢血管収縮による内耳虚血がリスクとなります。
  • 養生法
    • 適度な運動と入浴で血流を促す
  • おすすめ食材:生姜、ねぎ、味噌(体を温める)、黒豆、くるみ、羊肉(腎を補う)、鶏スープ(免疫と滋養)

一陽館薬局ならではのサポート

突発性難聴は、ある日突然、片耳または両耳の聴力が低下する疾患であり、西洋医学では内耳の微小循環障害、炎症反応、免疫異常、ウイルス感染、自律神経の乱れ、強いストレスなどが発症に関与すると考えられています。
内耳は非常に細い血管によって栄養されているため、血流のわずかな低下や炎症が生じるだけでも、聴覚神経の働きが大きく損なわれる可能性があります。

一般的な医療では、ステロイド療法や血流改善薬などが治療の中心となりますが、回復の程度や予後には個人差が大きく、「治療後も違和感が残る」「再発が不安」という声が少なくありません。

一陽館薬局では、この疾患を単なる「耳の病気」として捉えるのではなく、
血流・神経機能・免疫・自律神経・生活習慣・体質という“全身の状態”から総合的に評価し、
なぜ発症したのか、なぜ回復力が低下しているのかという根本要因に踏み込んだサポートを行います。

突発性難聴でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。