漢方大辞典
自律神経失調症
2026年1月5日

自律神経とは、意識をしなくても体のあらゆる機能を調整する神経です。
•交感神経:活動的・緊張状態で活発。心拍上昇、血圧上昇、呼吸加速。
•副交感神経:リラックス・休息時に活発。消化促進、心拍低下、休養状態を作る。
自律神経のバランスが崩れると、体と心に多様な不調が現れます。
- ストレスをため込みやすく、緊張が続く
- 朝起きても疲れが取れない
- 寝つきが悪い、または夜中に目が覚めやすい
- 動悸・めまい・頭痛などが繰り返し出る
- 手足が冷えたり、ほてったりと体温調整がうまくいかない
- 天候や気圧の変化に体調が左右されやすい
自律神経失調症の主な要因
1. ストレス
仕事や家庭、人間関係などによる長期的な精神的・肉体的ストレス
2. 不規則な生活
睡眠不足、栄養偏り、運動不足、過度なアルコール・喫煙
3. ホルモンバランスの乱れ
更年期、妊娠、PMS
4. 遺伝的要因
家族に似た症状がある場合
漢方的にみる自律神経失調症の主な要因
1. 肝気滞タイプ
・気の流れの滞りが体調不良や代謝低下を招く
- 特徴・症状:イライラ、焦り、抑うつ感、ため息
- 養生法::感情をため込まず発散する、リラックス時間を意識的に作る
- おすすめ食材:青菜、黒ゴマ、ごま油
2. 心血虚タイプ
・血が不足し、精神安定が妨げられる
- 特徴・症状:不安感、不眠、集中力低下、疲れやすさ
- 養生法:心を休め、睡眠の質を整える
- おすすめ食材:レバー、なつめ、黒豆、鶏肉
3. 脾胃虚弱タイプ
・消化吸収が弱く、気血不足になりやすい
- 特徴・症状:倦怠感や全身の不調、精神的疲労
- 養生法:温かく消化の良い食事で体力を補い、軽い運動で気血を巡らせる
- おすすめ食材:はと麦(ヨクイニン)、小豆、冬瓜、とうもろこし(ひげ茶)、きゅうり(必ず加熱)
4. 腎虚タイプ
・生命力・エネルギーが不足し、慢性的疲労や精神の不安定
- 特徴・症状:体力・気力の低下、精神的不安定
- 養生法:腰や下腹部を温め、十分な休養をとる
- おすすめ食材:黒豆、クコの実、黒ごま、羊肉
季節ごとの養生
春(風の季節):「巡らせる」ことが最優先
- 特徴:春は「肝」が盛んになり、気の巡りが乱れやすい季節です。イライラ、気分の浮き沈み、めまい、頭痛が出やすくなります。
- 養生法
- 深呼吸やアロマで気分転換、過度のストレスを避ける
- ストレス発散の時間を意識的に作る
- おすすめ食材:ほうれん草、チンゲンサイ、セロリ、黒ゴマ、ごま油、陳皮
夏(心の季節):休ませる・冷ましすぎない
- 特徴:夏は「心」に負担がかかり、のぼせ、不眠、動悸、だるさが出やすくなります。発汗で体力を消耗し、自律神経の乱れが強く出る方も。
- 養生法
- 水分は一度に大量でなく、少しずつこまめに補給冷房での冷えすぎに注意
- 夜更かしを避け、質の良い睡眠リズムをを確保
- おすすめ食材:きゅうり、トマト、スイカ、緑豆などで熱を冷ましつつ、冷やしすぎないよう生姜やねぎを少量添える
秋(肺の季節):潤して整える
- 特徴:秋は「肺」が影響を受けやすく、乾燥による咳や喉の不調、肌荒れ、情緒不安定が起こりやすくなります。季節の変わり目で自律神経も不安定になりやすい時期です。
- 養生法
- 深呼吸で肺を養い、読書や芸術などで心を落ち着かせる
- 軽いストレッチで心身のバランスを整える
- おすすめ食材:白きくらげ、はちみつ、梨、百合根、大根
冬(腎の季節):温めて蓄える
- 特徴:冬は「腎」が弱りやすく、冷え、倦怠感、むくみ、不眠が出やすい時期です。副交感神経が過剰に優位になり、うつっぽくなる方もいます。
- 養生法
- 下半身を冷やさない(腹巻・靴下・湯たんぽの活用)
- 十分な睡眠、無理な活動を避け、心身を「ためる」ことを意識
- おすすめ食材:黒豆、くるみ、山芋、長ねぎ、羊肉、黒ごま
一陽館薬局ならではのサポート
自律神経失調症は、交感神経と副交感神経の調整機能が破綻することで、全身に多彩な症状を引き起こす機能性疾患です。
西洋医学では、明確な器質的異常が認められないにもかかわらず、動悸・息切れ・めまい・不眠・不安感・消化器症状・慢性疲労などが持続する状態と定義され、ストレス、睡眠障害、ホルモン変動、環境変化が主な誘因とされています。
自律神経失調症を「対症療法で抑える疾患」とは考えず、西洋医学的な診断・服薬状況を十分に把握したうえで、漢方医学的視点から体質・季節・生活背景を精密に分析し、サポートをさせて頂きます。正しい養生と体質に合ったケアを重ねることで、体は必ず応えてくれます。
一陽館薬局が目指すのは、症状に振り回されない日常を取り戻すこと。
そして、環境やストレスに対して「揺らぎにくい体」を育てることです。
長引く不調、繰り返す症状、原因が分からないつらさでお悩みの方こそ、ぜひ一度ご相談ください。
不安な時に立ち寄れる場所、変化を一緒に喜べる場所として、
あなたの回復の過程に寄り添い続けます。
自律神経失調症でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。


