漢方大辞典

肺に関するお悩み

間質性肺炎

2025年11月18日

間質性肺炎は、肺の「間質」に炎症が生じ、やがて線維化してしまう疾患の総称です。肺胞のガス交換が障害されることで、息切れや呼吸困難、慢性的な咳などが起こります。

  • 慢性的に咳が出やすく、特に空咳が多い
  • 息切れや呼吸が浅くなりやすい
  • 疲れやすく、動くと息が上がる
  • 喘息やアレルギー体質がある
  • 肺や呼吸器の感染症を起こしやすい
  • 過労やストレスが重なると症状が悪化しやすい

漢方的にみる間質性肺炎の主な要因

漢方では、間質性肺炎は「肺・腎・脾」のバランスの乱れや「気・血・津液」の停滞が関与すると考えられます。

1. 肺気虚タイプ(肺の気が弱く呼吸が浅い)

  • 特徴・症状:長引く咳、息切れ、声に力がない、倦怠感
  • 養生法:酸素消費量が増え症状悪化につながるため、呼吸数のコントロールと省エネ動作が基本
  • おすすめ食材:山芋、鶏スープ、もち米、白きくらげ、豆腐

2. 陰虚内熱タイプ(体内の潤い不足で肺が乾燥)

  • 特徴・症状:空咳、喉の渇き、寝汗、手足のほてり
  • 養生法:過度な思考・ストレスは「陰を消耗」するため控える
  • おすすめ食材:梨、百合根、はちみつ、銀杏、くこの実

3. 痰湿阻肺タイプ(湿や痰が肺に停滞)

  • 特徴・症状:湿った咳、痰が粘る、食後に息苦しくなる、むくみ
  • 養生法:遅い時間の食事も悪化要因となりやすい
  • おすすめ食材:生姜、ねぎ、はと麦、大根、陳皮、舞茸

4.気滞血瘀タイプ(気血の流れが悪く肺の循環が停滞)

  • 特徴・症状:胸の痛み、刺すような咳、舌の暗紫色
  • 養生法:ゆっくりしたストレッチで血流改善、ウォーキングは息が切れない範囲で行う
  • おすすめ食材:黒きくらげ、玉ねぎ、紅花、黒酢、青魚(EPA)

5.腎虚タイプ(慢性疾患や加齢で腎が弱る)

  • 特徴・症状:足腰のだるさ、冷え、疲れやすい
  • 養生法:腎性を養い、体の根本力を補う
  • おすすめ食材:黒ごま、くるみ、黒豆、山芋、クコの実、栗、鶏卵

季節ごとの養生

春(肝の季節):風邪と花粉の影響を防ぐ

  • 特徴:春は「風」が盛んで、花粉や黄砂の影響もあり、肺が刺激されやすい季節です。風邪(ふうじゃ)が肺に入ると咳や息苦しさが悪化します
  • 養生法
    • 花粉症対策として、帰宅後はうがい・洗顔を心がける
    • 深呼吸や軽いストレッチで気の巡りを整える
  • おすすめ食材:三つ葉、春菊、セロリ、しそ、みょうが、レモン・ゆず

夏(心の季節):湿熱に注意

  • 特徴:夏は湿気と暑さで「湿熱」が体にこもり、肺の働きが乱れやすい季節です。発汗や冷房も負担となります
  • 養生法
    • 冷房は「26〜28度・湿度50〜60%」が理想
    • 冷房の風を直接浴びないよう注意する
    • 水分補給は一度に大量ではなく「こまめに少量」
  • おすすめ食材:余分な熱を冷ます(ゴーヤ、トマト、セロリ)除湿・利水(きゅうり、ハトムギ)

秋(肺の季節):秋は 乾燥 → 肺の粘膜が弱り炎症悪化 が非常に起こりやすい季節

  • 特徴:肺や気道がダメージを受けやすい季節です。「肺は乾燥を嫌う」とされ、咳や息苦しさが悪化しやすくなります。
  • 養生法
    • 寝室に濡れタオルを干して喉を乾燥から守る
    • 加湿器で湿度50%前後を目安に
    • 就寝1〜2時間前に軽い入浴で副交感神経を整える
  • おすすめ食材:梨(肺を潤す)、白木耳(シロキクラゲ)、ゆりね、豆腐

冬(腎の季節):冷えが呼吸筋と免疫を弱める季節

  • 特徴:冬は 冷え・感染症・乾燥 が重なり、間質性肺炎が最も悪化しやすい。
  • 養生法
    • マスクで鼻から吸う空気を温める
    • 首・胸・背中を冷やさない(マフラー、腹巻、カイロを活用)
    • 深呼吸や軽い体操で気血の巡りを良くする
  • おすすめ食材:黒ごま・黒豆・くるみ・山芋

一陽館薬局ならではのサポート

間質性肺炎は、季節の変化・気候・体質・生活リズムのわずかな乱れでも症状が揺らぎやすい病気です。
そのため、一人ひとりの体質や生活環境を細かく把握し、長期的に呼吸を守る総合的なケアが必要になります。
また咳や息切れ、体力の低下、先の見えない不安を抱えやすく、日常生活や心の負担そのものでもあります。

一陽館薬局では、そうした不安を抱えるお客様に対し、
症状を一時的に抑えることにとどまらず、からだ全体のバランスを整え、予防と体質改善を目指します。

間質性肺炎でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちが、一人ひとりの体質と生活に寄り添ったサポートをさせていただきます。