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風邪じゃないのにくしゃみ?お酒に反応する体のサインとは

お天気の良い連休中に、たくさんお酒を飲まれた方も多いのではないでしょうか。
楽しいはずの飲み会で、お酒を一口飲んだ瞬間に「ハクション!」。何杯か飲むうちに鼻がムズムズ、止まらないくしゃみ。風邪でもないのに…実はこれ、「酒アレルギー」や「アルコール不耐性」ではないかもしれません。

最近では、「くしゃみ体質」を自覚する人が増えており、SNSでも「お酒×くしゃみ」への共感の声が多く見られます。この身近な体の反応について、東洋医学の視点からも紐解いてみましょう。

アルコールを摂取すると体内で「アセトアルデヒド」という物質が発生します。これは有害な代謝産物で、日本人の約45%は分解酵素(ALDH2)の働きが弱いとされています。このアセトアルデヒドが体内に残ると、
 ・顔が赤くなる
 ・鼻がつまる・鼻水が出る
 ・くしゃみが出る
などの症状を引き起こします。これは一種の「アルコール不耐症」とも言われます。

さらに、ビールやワインに含まれるヒスタミン、清酒に含まれる添加物や糖質が、アレルギー反応を引き起こすこともあります。

漢方の世界では、体に入るすべてのものは「五味(ごみ)」「五性(ごせい)」という性質を持ち、それぞれが五臓に影響を与えると考えます。お酒は「辛甘温(しんかんおん)」、つまり辛味と甘味を持ち、体を温める性質があります。

この温性が体内に入りすぎると、
 体内の「陽気(ようき)」が急に盛んになり
  ↓
 それが「肺」に影響を与え
  ↓
 鼻や喉に熱がこもって「くしゃみ」という形で現れる
と解釈されます。

特に、肺は“鼻”とつながっている臓腑。肺のバランスが崩れると、くしゃみや鼻水、咳などの症状が出やすくなるとされます。

また、漢方では「衛気(えき)」と呼ばれる、体表を守るバリアのようなエネルギーがあり、これが弱まっていると外からの刺激に過敏になります。お酒の刺激がこの「衛気」の乱れを助長し、「くしゃみ反応」として現れている可能性もあります。

<くしゃみが出やすい人の傾向>
漢方的に見ると、以下のような体質の人は、お酒でくしゃみが出やすい傾向にあると言われます。

 ・肺が弱い人(乾燥肌、咳が出やすい、鼻が敏感など)
 ・陽気が暴発しやすい人(暑がり、のぼせやすい、口が渇く)
 ・湿熱がこもりやすい人(鼻水が黄色い、肌がべたつく、吹き出物ができやすい)
 ・衛気虚(えききょ)(風邪をひきやすい、冷えやすい、慢性的なアレルギー体質)

「くしゃみ体質」でも、お酒をまったく飲めないわけではありません。体に合った飲み方、日常のケアで付き合い方を変えることができます。

✔ 飲み方のコツ
 ・冷たいお酒を避ける:体を冷やすと衛気が弱まりやすくなります。
 ・辛いおつまみとの組み合わせを控える:辛味が肺を刺激します。
 ・飲む量を半分に:体質が整うまでは量を控えて。

✔ 養生でできること
 ・「肺」の潤いを保つ食材(白きくらげ、梨、はちみつなど)
 ・日中の冷え対策(首元を温める、湯船に浸かる)
 ・湿熱を取り除くお茶(はとむぎ茶、どくだみ茶)

✔ 漢方薬の選択肢(例)※体質によって異なりますので、必ずご相談ください。
 ・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
 ・衛益顆粒(えいえきかりゅう)

お酒を飲んだあとに出るくしゃみ。単なる「クセ」と思われがちですが、実は体が何かを伝えてくれているサインかもしれません。

西洋医学では「不耐性」や「アレルギー」として、東洋医学では「気の流れ」や「五臓のバランス」として、少し違った角度から見ることで、自分の体質への理解が深まります。

体の声に耳を傾けながら、お酒とも上手に付き合っていきたいですね。
ただ飲み過ぎは体によくありませんので、嗜む程度にしてくださいね。

お酒を飲むとくしゃみが止まらない!とお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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