円形脱毛症

先日、円形脱毛症で悩んでらっしゃるお客様がご来店してくださりました。
円形脱毛症は、ある日突然、髪の毛がコインのように抜け落ちてしまう症状です。外見に関わるため不安やストレスが大きく、再発や慢性化に悩む方も少なくありません。近年の研究では、毛根を攻撃する自己免疫反応や、自律神経の乱れが関与していると考えられています。
< 主な原因とされるもの >
・精神的ストレス(急な環境変化、緊張、心労など)
・自己免疫反応(免疫細胞が毛根を異物と誤認する)
・遺伝的要因
・ホルモンバランスの乱れ(特に甲状腺や副腎)
・血流障害による毛根への栄養不足
「急なストレスに弱い」「睡眠不足が続く」「体調を崩しやすい」などの傾向がある方は、円形脱毛症を発症しやすい体質を持っている場合があります。
< 漢方からみた円形脱毛症の要因 >
漢方では、髪は「血」や「腎精」と深く関わりがあると考えられています。体内のバランスが崩れることで毛根の栄養が不足し、抜け毛や再生不良につながります。代表的なタイプを一部ご紹介します。
◎ 肝血不足(かんけつぶそく)
過労や睡眠不足、月経過多などで血が消耗し、毛根に栄養が届きにくくなるタイプ。
典型症状:顔色が淡い、爪がもろい、めまい、目の疲れ
◎ 肝気鬱結(かんきうっけつ)
ストレスや感情の抑圧で気の流れが滞り、血行が悪くなるタイプ。急な発症例に多い。
典型症状:イライラ、胸や脇の張り、ため息が多い、夢が多い
◎ 気血両虚(きけつりょうきょ)
「気」と「血」がともに不足し、毛根の再生力が弱まるタイプ。出産後や大病後に多い。
典型症状:倦怠感、息切れ、食欲不振、顔色が白い
◎ 腎精不足(じんせいぶそく)
加齢や慢性病、過労で「腎精」が減少し、髪が細く抜けやすくなるタイプ。慢性化・再発を繰り返す方に多い。
典型症状:腰や膝のだるさ、耳鳴り、物忘れ、白髪の増加
◎ 血瘀(けつお)
血の流れが滞り、毛根への栄養が妨げられるタイプ。治りにくい慢性例で多く見られる。
典型症状:頭皮が硬い、押すと痛む、顔色がくすむ
円形脱毛症は、外見の変化による心の負担も大きく、症状そのもの以上に日常生活に影響を与えることがあります。だからこそ、「髪の毛だけを見る」のではなく、心身のバランス全体を整えることが回復への近道です。
一陽館薬局では、カウンセリングを通じてお客様の体質や生活背景を把握し、お一人おひとりに合わせた漢方薬をオーダーメイドでご提案いたします。
また、食事や休養、運動、ストレス対策など、ライフスタイル全般に寄り添ったアドバイスも行っております。
「抜け毛が気になるけれど、病院の治療だけでは不安…」
「体質を根本から整えて、再発を防ぎたい」
そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
営業時間 10:00~18:00
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