自律神経って何者!?
文部科学省が実施する「児童生徒の問題行動・不登校調査」の2022年度の結果によると、不登校の小中学生は過去最多の約29万9千人。
前年度比22・1%の大幅増と報告されています。
さまざまな背景もあり、軽率な発言はできませんが、漢方でサポートできることについて、自律神経の側面から考えてみたいと思います。
自律神経とは
自分で無意識のうちに、身体の機能を自動的に調整する働きをする神経のことであり、「交感神経」と「副交感神経」がバランス良く働くことで、体の器官が正しく機能し健康を保ちます。
(1) 交感神経:活動しているとき、緊張しているときに主に作動します。
(2) 副交感神経:リラックスしているとき、睡眠中などに主に作動します。
≪自律神経が乱れると出てくる症状≫
頭痛、めまい、不眠、息切れ、肩こり、不整脈、食欲不振、便秘・下痢、手足の冷え・しびれ など
身体的なもの、精神的なものなど様々な症状が、全身的、部分的にあらわれ、ある時には単独で、ある時には複数の不調が重なり合って、突然現れたり消えたりします。
「自律神経の失調」は、几帳面な性格や頑張り過ぎたりして緊張状態が強すぎて“交感神経の亢進”により起こることが多いのですが、最近は、気を遣い過ぎたり、ストレスを抱え込み過ぎたりして起こる“副交感神経の弱り”=“休もうとする働きの低下”が要因とみられるケースも増えています。
同じような症状でも、亢進状態⇒制御が必要なのか、減退状態⇒補充が必要なのか、により必要な漢方薬も異なります。
仕事や家事のON/OFF、休養をしっかりとれているかを見直してみましょう。