デリケートゾーンの乾燥
「最近、膣が乾いてヒリヒリする」
「下着が擦れてかゆみや違和感がある」
このような膣の乾燥(膣のかさつき)は、更年期世代の女性によくみられるお悩みです。
ただ、デリケートな内容のため、なかなか人に相談しづらく、ひとりで我慢してしまう方も少なくありません。
しかし、これは「女性ホルモンの変化」と「体の潤いバランス」が変わってきていると考えられますが、決して特別なことではなく、体が新しいステージに入ったことを知らせてくれています。
~なぜ膣が乾くの?~
更年期に入ると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がゆるやかに減っていきます。
エストロゲンは膣や粘膜を潤し、弾力を保つ働きがあります。
そのため、分泌が減ることで粘膜が薄く乾燥し、かゆみや痛みが出やすくなります。
また、ホルモンの変化は自律神経にも影響するため、血流のめぐりが悪くなり、膣の潤いが保ちにくくなることもあります。
漢方では、膣の乾燥を「体の潤い(陰)が足りていない状態」として考えます。
この潤い(陰)は、肌や粘膜をしっとりと保ち、体の熱を冷まし、心を落ち着かせる力でもあります。
年齢とともにこの潤いが減ってくると、乾燥やほてり、イライラなどの症状が現れやすくなるのです。
その中でも特に関わりが深いのが「肝(かん)」と「腎(じん)」の働きです。
◎ 肝(かん)と膣の乾燥
肝は、血液をためて全身に巡らせる臓です。
ストレスや緊張で肝の働きが滞ると、血のめぐりが悪くなり、潤いが行き届かなくなります。
その結果、膣や肌が乾きやすくなったり、イライラや不安定な気持ちが出やすくなります。
◎ 腎(じん)と潤いの関係
腎は、生命エネルギーの源であり、ホルモンバランスや潤いを生み出す力を支えています。
年齢とともに腎の力が弱まると、膣の潤いを保つ力も低下し、乾燥だけでなく、髪・肌・目・喉の乾きなども現れやすくなります。
つまり、膣の乾燥は単に「局所的なトラブル」ではなく、
からだ全体の潤いバランスが変化しているサインなのです。
膣の乾燥は、更年期の体にとってごく自然な変化のひとつです。
「歳のせい」と諦める必要はありません。
漢方では、からだの内側から潤いを取り戻すことで、膣の乾きだけでなく、肌・髪・気持ちの調子まで穏やかに整えていくことを目指します。
一陽館薬局では、更年期の心身の変化に寄り添いながら、お一人おひとりに合わせたケアをご提案しています。
どうぞ安心してご相談くださいね。
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