“夏冷え”対策、できていますか?

日に日に暑さが増してきましたね。皆さま、体調はいかがでしょうか?
古代中国の暦「二十四節気」では、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前の約18日間を「土用(どよう)」と呼んでいます。現代では、特に7月19日ごろから8月6日ごろの「夏の土用」が有名で、1年の中でもっとも暑さが厳しい時期とされています。
この時期、東洋医学では「土」にあたる季節とされ、消化器にあたる「脾(ひ)」の働きが活発になると考えられています。脾は、現代医学で言えば膵臓や胃腸など、主に消化・吸収を担う臓器に近い役割をしています。
< 脾の主な働き >
運化(うんか)作用:食べ物を消化・吸収して、気(エネルギー)・血・水を全身に送る
統血(とうけつ)作用:血を体内にとどめ、漏れ出すのを防ぐ
昇清・降濁(しょうせい・こうだく)作用:栄養を心や肺に届ける一方で、不要なものを排出する
ところが、夏は意外と“冷え”に悩まされる方が多い季節でもあります。薄着や冷房、冷たい飲食物の摂りすぎが原因で、体が内側から冷えてしまうのです。その結果、脾の働きが弱まり、エネルギーがうまく作れず、さらに冷えが進んでしまう…という悪循環に。
◆ “冷え”が引き起こすおもな不調 ◆
・動悸
・疲れやすさ
・むくみ
・肩こり
・貧血
・免疫力の低下 など
体温が1℃下がると…
・免疫力が約37%低下
・基礎代謝が約12%低下
・体内酵素の働きが約半分に
・がん細胞は低体温を好むとも言われています
◆ 漢方から見る“冷え”の原因 ◆
冷えのタイプは、大きく分けて次の2つがあります:
🔸陽虚(ようきょ)タイプ
体を温める「陽気」が不足することで起こる冷え。
→ 陽気や気を補う漢方薬で改善を目指します。
🔸気滞・瘀血(きたい・おけつ)タイプ
血の巡りが悪く、温める力がうまく働かないタイプ。
→ 血流と気の巡りを良くする漢方薬がおすすめです。
夏冷えを防ぐ食生活のポイント
冷え対策には「温性(おんせい)」の食品を取り入れるのが効果的です。ショウガ、シナモン、ねぎなどは代表的な温性食品ですね。ただし、保存料や添加物の多い加工食品は、たとえ温性でも体を冷やすことがあるのでご注意を。
また、夏が旬の「スイカ」「トマト」「キュウリ」「ナス」などは“寒性”や“涼性”の食材です。これらを摂りすぎると体を冷やしてしまうことがあるため、ほどほどが大切です。
当店では、夏の冷えや体調不良に合わせた漢方のご提案を行っております。
経験豊富なスタッフが丁寧に対応させていただきます。どうぞお気軽にご相談くださいませ。
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