なんだか体のにおいが気になる…?

ある日ふと、「最近、自分の体からなんとなく独特なにおいがするような気がする」「帰宅すると古い油のようなにおいがする」と感じたことはありませんか?
それは汗や皮脂の影響かもしれませんし、年齢を重ねることで起こる自然な変化の一部かもしれません。中には、少し古くなった油のような、ほんのり酸味を帯びたようなにおいを感じる方もいらっしゃいます。
こうした変化は、体の外側だけの問題ではなく、内側で起きているバランスの揺らぎを知らせてくれているサインであることも多いのです。
特に、40代以降の女性にとっては見逃せない「更年期」と関係しているケースが少なくありません。
<更年期と体臭の関係>
更年期とは、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が大きく変化する時期で、ホルモンバランスの崩れにより、代謝や自律神経、皮脂の分泌量にも影響が出やすくなります。
エストロゲンには”抗酸化作用”があるともいわれています。そのため、エストロゲンが減少すると、体内の“サビ”が進みやすくなり、脂質の酸化=「油が古くなる」ような現象が体の中でも起こりやすくなるのです。
この「酸化した皮脂」や「代謝しきれなかった老廃物」が、においとして現れることがあります。それが、いわゆる「古い油のような臭い」の正体のひとつと考えられています。
<「におい」は体からのメッセージ!?>
漢方では、五感のひとつである「嗅覚」も、身体のバランスを知る重要な手がかりと考えます。
特に「におい」には、五行のうち「腎」「肝」「脾」などの内臓の状態があらわれるとされ、体臭は体の中の巡りやバランスの崩れのサインと見るのです。
「古い油のようなにおい」がするとき、注目したいのは以下のような状態です。
①気血の巡りが悪くなっている
ストレスや年齢により、「気(エネルギー)」や「血」の巡りが滞ると、体の代謝が落ち、老廃物の排出もスムーズにいかなくなります。
においの原因物質が肌に留まりやすくなり、酸化しやすくなっている可能性があります。
②肝の働きが乱れている
東洋医学では「肝」は血を蓄え、情緒を安定させる臓器。また、体内の「解毒」や「流れ」を担う存在です。
更年期はこの「肝」の働きが乱れやすく、イライラや不眠だけでなく、汗や皮脂の質にも影響が出てきます。
③腎のエネルギーが不足している(腎虚)
腎は「生命力の貯蔵庫」ともいわれ、更年期はこの「腎の力(腎精)」が衰えはじめる時期。腎虚になると、体が冷えやすくなったり、代謝が低下したりと、全体的な活力が落ちます。これも、皮膚や分泌物の質の変化として体臭に影響します。
更年期は、がんばってきた体が少しずつ立ち止まり、次のステージに向かう準備をしている大切な時間です。
「におい」はとてもデリケートな話題ですが、それは決して“不潔だから”起きているのではありません。
体はちゃんと、自分の状態を“におい”という形で教えてくれているのです。気づいたら、無理に消すのではなく、「なぜ?」と丁寧に向き合い、自分らしく、やさしく乗り越えていきたいですね。
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